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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    エムさん、再び。

    夢奏(大理石) 松田光司作「 夢奏 」(大理石)

    昨日、渋谷東急本店に新たな常設用の作品を持っていった。その内の一つが、この「夢奏」(大理石)である。
    さて、そのモデルをやってくれたエムさんについてまた少し、語っておきたい




    前回はエムさんの「透明感」について書いたが、今回はエムさんの「物の見え方の変化について」ちょっと面白かったのでふれてみたい。

    エムさんという人はもともと音楽をやっていた人で、あの「響心」のモデルもやってくれた人なのである。
    と言う訳でジャンルは違えども、もともと芸術的感性は豊かで、美術に対しても深い興味を持っている人であった。

    しかし、初めてモデルをお願いした頃というのは彫刻(造形)にあまり接する機会もなかったせいか、あまり見方も分からないような感じであった。

    それが、モデルの回数を重ねるにつれ、明らかに見方が変わっていったのである。
    エムさんの造形に対する理解と言うのは頭によるものではなく感性による理解であった。

    作品の仕上げに近い頃と言うのは、結構素人では何が変わったのか分からないような変化なのだが、エムさんはわずか1年足らずでその微妙な形の変化を鋭く見抜くようになっていたのである。

    正直その変化には私も驚かされた訳だが、本人もこう言っている。
    「京都、奈良に旅行に行った時、以前なら全く気付かなかった、建物の美しさや、仏像の美しさに感動したんですよ。逆に今まで何をみてきたのだろうと思ってしまいました。」というような内容。

    造形に身近にふれ続けることによる、この大きな変化。
    私も芸術に携わるものとして、このエムさんの言葉は非常にうれしく感じたものである。

    さてそんな変化をもたらすきっかけとなった「夢奏」(大理石)。今なら渋谷東急本店8階工芸コーナーにて常設展示しています。
    展示替えすると見られなくなりますし、売れてしまえば見られなくなります。
    この機会にぜひご覧ください。
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    1. 2010/07/01(木) 14:23:03|
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