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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    直射日光。

    追想(ブロンズ・部分) 松田光司作「 追想 」(ブロンズ・部分)


    今日は遠藤アートブロンズへ行ってきた。写真は屋外で色つけの作業をされている私の作品。




    さて、この作品、屋外で「直射日光」にさらされている。・・・という訳で今日は「光」の話。

    この「直射日光」の対極にあるのが「うぬぼれ光線」という奴である。

    「直射日光」というのは分かるが「うぬぼれ光線」って何?とほとんどの方が思われたであろう。
    これは私がつくった言葉ではなくて、私が若い頃、ある彫刻家の先生がおっしゃられた言葉である。

    彫刻家のアトリエというのはだいたい天井からやわらかい光がやさしく彫刻に降り注ぐようになっていたりする。
    その光が、朝日とか夕日の時など特に綺麗だったりするのだ。当然彫刻もその光の中ではものすごく美しく見えたりする訳である。
    その光の事を先生は特に「うぬぼれ光線」と呼んでいたのである。

    それに対し、この「直射日光」というのが曲者で、彫刻のいい点、悪い点すべてをさらけ出してしまう光なのである。
    それこそ「直射日光」にさらされればうぬぼれなど一気に吹き飛ぶくらい、現実を見せてくれる光なのだ。

    要は何が言いたいかというと、「直射日光」にさらされてもその光の中、耐えうる作品であるならば、どんな光の下に持っていっても大丈夫な作品であるという事なのだ。

    立体というのは平面よりも「光」の影響をもろに受ける物なのである。ちょっと光の角度が変わるだけでまったく見え方が変わったりするのだ。

    という訳で私は制作の時、意識的に光をいろいろと変えるようにしている。
    アトリエでない所に持っていったり、逆光にしてみたり、石膏にした後は、横にしたり、逆さにしたり、あらゆる事を試みながら制作していくのである。

    そうする事により、「直射日光」にも耐えうる作品となっていくのである。

    ちなみに、私のアトリエの光はどうかと言えば、残念ながら「うぬぼれ光線」などという高尚な光は最初から存在していない。
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    1. 2010/06/11(金) 17:02:55|
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