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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    粘土ベラ。

    ツゲベラ。 撮影 松田光司塑像用のツゲベラ

    以前にも少し塑像(粘土で彫刻をつくる事)の道具についてふれたが、今日はその中でも粘土ベラについて再び書いてみたい。('10.12.5参照)


    言うまでもなく粘土ベラというのは塑像において無くてはならない重要な道具であり、この粘土ベラなしに作品を仕上げるような事はほぼないと言っても良いであろう。

    かといってその本数、種類をいっぱい揃えているのかと言えば意外とそうでもなく、前にも書いた通り上記のような数種類の粘土ベラしか使用していないのだ。

    基本的に私が使っているのはツゲベラ、・・・その中でも写真中央に写っている形のものをもっとも多く使う。
    (・・・というか実は写真撮影のため、それらしく見えるよう道具棚にしまい込んで使わない粘土ベラを数本わざわざ引っ張り出してきたのだ。笑)

    この本数で特に不便に感じる事もないのだが、たまに困るのが、ちょっとアトリエの中で紛失してしまったり、折れたりしてしまった時。

    絶対これでなければダメ、という訳でもないのだが、やはり粘土ベラも慣れた形のものが使いやすいのである。

    すぐに見つからなかったり、もしくは致命傷的な感じで折れてしまった場合は、やはり代わりを用意する必要が出て来る訳である。

    まあ、そんな時は普段使っていない太めのツゲベラを引っ張り出して来て、写真中央のようなツゲベラの形に削り直すのである。

    ツゲベラのいい点は、細く削ってもしなやかで弾力性がある事。

    私の作品は結構、細かいつくり込みをする事が多いので、かなり先は薄く細く成形するのである。


    実はこの写真中央の粘土ベラ、・・・まさに最近、太いツゲベラから新しく削ってつくったものなのだ。

    まずは普通にナイフで削り、そして金ヤスリで曲面を整える・・・そして荒目の紙ヤスリから細目の紙ヤスリと徐々に表面を綺麗に仕上げていくのだ。

    ・・・で、これで完成かと言えばそうではなく、実はここでこのツゲベラの大事な最終仕上げの工程が残っているのだ。


    その大事な仕上げとは、・・・塑像制作で使い続けるという事。


    確かに紙ヤスリだけでも充分滑らかな表面になるのだが、何だかんだ言って粘土によって微妙に削られていくツゲベラの表面というのがもっとも粘土との相性が良く、制作すればするほど、どんどん使いやすくなっていってくれるのである。


    ・・・という訳で、この写真中央のツゲベラはまだまだ新米、
    これからいくつもの作品制作に関わる事により、ツゲベラの表面もいっそう心地よい滑らかな風合いを見せていってくれる事であろう。

    そんなツゲベラの成長も見守りつつ、今日も彫刻制作の日々は続いていくのであった。
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    1. 2012/11/22(木) 11:42:50|
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