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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    制作中に考えている事は?

    イチョウの新芽 撮影 松田光司

    普段、作品制作の真っ最中、一体自分は何を考えているのだろうか?


    毎度の事ながら、他の作家の事はまったく知らないので、あくまで「私の場合は」という前提で書かせてもらう。


    「制作」という事に関して言うと、今まで色々このブログでも書いてきているのだが、主なところは『熱くなった自分と冷静な自分とのせめぎ合いの中制作は進められる。』といったような内容。

    では実際、その熱くなった自分は制作中何を考え、また冷静な自分は制作中何を考えているのか?・・・と思い返してみると・・・。

    実はどちらの状況の時も、ある意味 『何も考えていない・・・?』 のである。


    結局、熱くなった自分も冷静な自分もやっている事は同じで、制作途中の作品から発せられるメッセージを受け取り、また作品に対し投げ返すという行為の繰り返しをしているに過ぎないのである。

    当然、そこに言葉などある訳もなく、直観に近いもののやり取りをしているだけなのだ。

    その対話の仕方が、ある時は熱く、またある時は冷静に・・・といった感じか。


    ただ、この行為をあとから言葉で説明しようとすれば、『このボリュームに対し、こちらの方が主張し過ぎているから削った。』とか『全体のバランスを考えて、この部分の密度を上げた。』とか、そういったもっともらしい言葉が出て来る訳だが、制作中に一々そんな事は考えていないのである。

    つまり、ある意味『呼吸をする感覚』と似ており、ものすごく意味もあり重要な事なのだが、考えなくても意識しなくても呼吸は繰り返されている訳で、作品の制作中もほぼその感覚に近いような気がするのだ。


    要するに制作中というのは、それを見た瞬間に『そうする事が当然の事なので、そうしただけ。』・・・の繰り返し。


    作者と作品の間に言葉はなく、ただ直観のやり取りがあるだけ。


    ・・・結局のところ、制作中は『何も考えていない。』と言うのが私の答えなのであるが、これではあまりに聞こえが悪いので、

    『無心に近い状態』・・・とでも言っておこうか。
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    1. 2012/04/24(火) 12:28:40|
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