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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    初めて作品をブロンズにした時。

    この2つの作品が初めてブロンズにした作品。「不動心Ⅰエスキース」と「和」 松田光司作

    自分の彫刻作品を初めてブロンズにした時の事を少し書いてみたい。


    簡単におさらいをしておこうと思うが、私のように粘土を使って彫刻を制作する場合、作品としての最終形態はブロンズ(銅)もしくはテラコッタ(粘土を素焼きしたもの)というのが基本なのである。(その途中の素材として、石膏やプラスチック樹脂の状態もある。)

    テラコッタというのは、大学にも窯があったため、作品をテラコッタにするという経験は学部の頃、比較的すぐに出来たのだが、・・・しかしブロンズは別。

    自分の作品をブロンズにしようと思う時には、個人的にブロンズ屋さんを捜し、自分でブロンズ屋さんにお願いするしかなかったのである。

    しかし、そこには学生にとってさらに高いハードルがあったのだ。

    ・・・それは、ブロンズ屋さんに支払う代金が高額である事。

    とても気軽に頼めるような金額ではなかったのである。


    という訳で、学生の頃というのは、いつか自分の作品もブロンズにしてみたいものだと夢のように憧れているような状態だった訳である。

    結局、学部の間では作品をブロンズにする事は出来ずに終わってしまったのだが、機会は大学院の時に訪れたのである。

    埼玉県の三郷にある「三郷工房」というブロンズ屋さんでは、作業工程を自分でやりさえすれば、かなり安い金額でブロンズにしてもらえるという情報を得たのである。(今はどうなのか分からない。)

    早速、三郷工房に小品をお願いする事にしたのだが、・・・実際ブロンズにする作業はとても大変なものであったのだ。

    複雑な作業工程がいくつもあり、手早さ、正確さ、器用さなど、かなり高度な技術が求められる内容で、学生がポッとやってきてすぐに完璧にこなせるような作業内容ではなかったのである。

    という事で毎日、工房の人達に教わりながら、普通の何倍かの時間をかけて作業を進めていったのであった。

    あの頃は、自分が工房で作業できるという事について、『こういうシステムでやっている所。』ぐらいにしか思っていなかったが、はっきり言って足手まといで面倒な存在であった事であろう。

    本当に三郷工房の人達には今更ながら感謝である。


    ・・・さて、では初めて自分の作品がブロンズになった時の感想と言えば、・・・

    「うわぁ!ブロンズかっこいい、すごい存在感だなぁ。石膏像の時と同じ作品とは思えないな。形は全く同じなのに、何でこんなに違って見えるんだ?ブロンズって本当にすごいなぁ!」

    ・・・と、まあこんな感じ。(上写真参照)

    この時の感動は今でも絶対に忘れる事が出来ないし、実はいまだに自分の作品をブロンズにする度に・・・『おおっ!ブロンズだ。』・・・と、心の中で思っていたりするのだ。
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    1. 2012/01/18(水) 22:37:18|
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