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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    消えた彫刻?

    再興卵―螺旋Ⅰの型 撮影 松田光司再興卵―螺旋Ⅰの石膏型

    もう10数年も前の事になってしまうが、ある画商さんから聞いて興味深かった話。


    どこの場所で何年前かという事は忘れたが、とある街角に設置されたとあるブロンズ彫刻が切断され盗まれるという出来事がおきたのである。

    それは当時そこそこ話題になっていたのだが、そんな状況下での話・・・。


    私と付き合いのあるその画商さんは、そんな話は自分とは全く無関係の事と思っていたのだが、そこに1本の電話が、・・・。

    なんとその画商さんがプロデュースして設置した街角ブロンズ彫刻が盗まれたという情報が入ってきたのであった。

    『えっ、まさか他人事だと思っていたのに、自分がプロデュースした彫刻まで盗まれるなんて!』と驚き、慌てて現場へと向かったそうである。

    ・・・ところが、作品を見て逆にびっくり、 ・・・なんと盗まれていなかったのである。

    『はぁ、何で??』

    画商さんも訳が分からず、どういう事なのかと事情を探っていくと、・・・

    それは何と通報者の思い込みである事が分かったのだ。


    ・・・つまりこういう事。

    その彫刻とは、少女の像と切り株をモチーフとしたブロンズ作品であったのだが、少女と切り株は少し離して設置してあった訳である。

    という事は当然、切り株の上には最初から何も置いていない状態であったのだが、その通報者の人は『間違いなくその切り株の上にも子供の像が座って乗っていたはずだ。』と主張していたのである。


    ・・・普段はまったく意識することなく景色の一部として何気なく見ていた街角ブロンズ彫刻、・・・・
    そこに『街角ブロンズ彫刻が切断され盗まれる』といったニュースが飛び込んできた訳である。

    その通報者の人は多分、慌てて初めて意識してその作品を見たのであろう。

    そして、『あっ!切り株の上にあったはずの彫刻がない!』と思い込んでしまったという事なのだ。


    画商さんからすると、とりあえず単なる笑い話で済んで良かったのだが、・・・

    人というのは物事を見ているようで意外と見ていなかったりするものなのだとあらためて考えさせられる話であった。
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    1. 2012/01/14(土) 23:25:09|
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