FC2ブログ

    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    あの時はまだ出られなかった作品。

    妖精卵-夕(テラコッタ) 松田光司作「 妖精卵―夕(ゆう) 」(テラコッタ)


    2~3年前の話である。
    ある作品を制作している時、突然私が21歳頃に作ろうとしていた作品が頭の中を通り過ぎた。
    その瞬間『あっ!これだったんだ!』思わず心の中で叫んでしまった。




    そのある作品とは「妖精卵―夕」・・・鮮明なイメージで私の中に降りてきてくれた作品である。

    まだイメージだけの時はまったく気付かなかったのだが、それを実際に制作しだした時、その『あっ!これだったんだ!』という気付きの瞬間は訪れたのである。

    実は私はこの作品を20年くらい前に作ろうとしていたのだ。

    この事実を思い出した瞬間に当時の思いが私の心の中にどっと流れ込んできたのである。

    『何か分からないけど人物にまとわりつく流れのような物、水のような布のような・・・なんだろうなぁ?』
    と思いつつ粘土で制作する若き日の私、・・・一応石膏にまではして、かなり粘り強くがんばったのだが結局世に発表する事もなく未完成のまま終わった。

    当時の私は「妖精卵―夕」を明快にイメージし、また形にしていくだけの技量と器をまだ兼ね備えていなかったのである。

    その結果、私の中ではすっかり忘れ去られた未完の作となってしまったのである。

    しかし自分としては何となくうれしい。
    ひとつには技量も器もないくせに何とか形にしてやろうと悪戦苦闘していた20年前の私の制作姿勢を思い出せた事。
    そしてもうひとつはこの作品をようやく世に出せるだけの技量と器が自分に備わったという事。

    もしこれが映画やドラマならば「構想20年の作品」とでも言えばかっこいいのであろうが、私の場合、「冬眠20年の作品」とでも言うのだろうか?

    きっとこれから先も私を通して出て来てくれる作品には何かストーリーがあるに違いないと期待しつつ、今日も制作の日々は続く。
    スポンサーサイト



    1. 2010/05/28(金) 09:44:34|
    2. 日常
    3. | トラックバック:0
    4. | コメント:2
    <<明星大学生涯学習講座  第2回目。 | ホーム | 同世代>>

    コメント

    芸術家の心情 本当が思うまま文になっている見たいでいつも楽しく見てます!
    1. 2010/05/29(土) 15:26:41 |
    2. URL |
    3. #-
    4. [ 編集 ]

    Re: タイトルなし

    コメントありがとうございます。本当に「ひとりごと」言っているような気分で書いていますが、これからもよろしくお願いします。
    1. 2010/05/29(土) 21:10:28 |
    2. URL |
    3. 具象彫刻家 #-
    4. [ 編集 ]

    コメントの投稿


    管理者にだけ表示を許可する

    トラックバック

    トラックバック URL
    http://mitsuji415.blog28.fc2.com/tb.php/59-2a7c993d
    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)