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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    石膏像を乾かす間に、・・・。

    石膏直付け途中 撮影 松田光司石膏直付け途中の作品。

    以前にも少しふれているが、作品を石膏にしてからの制作について・・・。('10.12.19参照)


    私は彫塑作品(粘土による作品)を仕上げるにあたって、粘土状態だからこそ出来る最大限の事を作品に対しておこなう訳であるが、それと同じように、彫塑作品を石膏にした後も、石膏状態だからこそ出来る最大限の事を作品に対しておこなう訳である。

    つまり、石膏となった後も粘土の時と同じように、石膏をつけたり削ったりしながら制作を進め仕上げていくのである。

    いわゆる「石膏の直付け」という事になるのだが、前にも書いた通り削る作業の時は、どちらかというと石膏が乾いた状態になっている方が削りやすく形も整えやすいのである。

    しかし、実際には石膏像に対し、新しく溶いた石膏をつける時には石膏像にたっぷりと水を含ませなければならず、水を含んだ状態の石膏を削らなければいけない事も多くなってしまう訳である。


    さて、ではこの水分をたっぷりと含んだ石膏を削るのと、完全に乾いた石膏を削るのと、その違いは一体何なのであろうか?


    ちょっと思いつく事を少し書いてみたい。

    まず言える事が、削った時の硬さ、・・・乾いた石膏の方が硬く、水分を含んだ方が柔らかい。

    ならば、水分を含んだ柔らかい方が削りやすいのでは?・・・と思うかもしれないが、そうとも言えなかったりするのである。

    水分を含んだ石膏を削ると、削りかすが粘ってしまい、ヤスリや石膏像本体に付着してしまうのである。

    すると当然ヤスリも目詰まりし削りづらくなるし、また、作品も何だかぼやけて見えてしまうのだ。

    さらに言うと、水分を含んだ石膏に紙やすりなどかけようものなら、紙やすりの表面についている粒子がほとんど剥がれ、石膏像の方にその粒子がくっついてめり込んでしまうのである。


    あと、石膏像に新たにつける石膏というのは、何故かどうしても硬めに固まってしまうという特徴があるのだが、それはつまり、一見同じように見える石膏の表面にも柔らかい所と硬い所が出てきてしまうという事を意味するのである。

    そういった場所をヤスリで削るとどうしても柔らかい所の方が余分に削れてしまい、硬い石膏の所と微妙な段差が出来てしまったりするのだが、これが石膏が完全に乾いてさえいれば、その硬さの差がそれほどは無い状態になってくれるのである。

    すると、乾いた石膏を削る場合、ほとんど段差もなく比較的きれいに削ることが出来るのだ。


    とりあえず主な違いはこんなところであろうか。

    まあ、作家によって感じ方もやり方も様々という事はありつつ、私の場合、以上のような理由を持って、石膏像は乾いた状態で削る方がやりやすいと思って制作しているのである。


    さてそんな訳で、石膏像をファンヒーターで乾かす間に、・・・他の作品を手掛けるとしますか。
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    1. 2011/11/27(日) 22:00:49|
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