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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    一度つくった形は、・・・。

    彫塑 制作途中 撮影 松田光司制作途中の彫塑 (粘土でつくる彫刻) 

    さて、今日は彫刻の話、・・・その中でも彫塑(粘土を使った作品)について。


    まあ、今までも色々な観点から彫塑についてはふれてきているので、多少重複する話もあるかもしれないが、その辺はご了承を。

    作品をつくる時、粘土という素材を使うというのは、色々な意味合いがあり、例えば、粘土だからこそ出来る事もあったり、粘土だから出来ない事もあったりする訳である。


    さて、では粘土で制作するという事は、主にどのような特徴が挙げられるのであろうか?


    まあ普通に色々と考えられるのだが、私が一番に挙げたい特徴とは、
    ・・・「とったりつけたりが自由自在に簡単に出来る事。」・・・
    これにつきるのではないか。

    当たり前と言えば当たり前の話なのだが、この意味する所はとても大きく、この言葉を言い換えれば、
    ・・・「作ったり壊したりが自由自在に簡単に出来る事。」・・・
    という事を表しているのである。


    作品をつくり上げていこうというのに、壊す行為がいとも簡単に出来るとは・・・「うーん?」・・・とも思ったりするのだが、実際に制作時の事を考えると、彫塑というのは、最初から最後まで創造と破壊の繰り返しなのである。

    意味を持って粘土をつけ、意味を持って粘土を削る訳だが、その行為をする度に元あった形は破壊されているのである。

    だったら木や石を彫る場合でもある意味同じように破壊と創造では?と思うかもしれないが、最大の違いは粘土の場合、納得のいく形になるまで何度でも何度でも際限なく「作っては壊し、」という事が出来るのである。


    ・・・で、ここで一つ面白い事がある。

    何となく一回綺麗に作り切ってしまった形を壊すのはもったいないというか、また作り直すのは大変かなぁ・・・と思ったりするかもしれないが、実は全くそんな事は心配する必要がないのである。

    つまり、一度つくった形は、その直後ならば大体の形を手が覚えているのだ。

    そのため大抵の場合、いざつくり直してみると、最初につくったものよりも上手く速く出来てしまうのである。

    これは考えてみれば、壊せば壊すほどより良い形が出て来るのだという事を意味しているのかもしれない。


    ただし、これには当然条件があって、決してただやみくもに壊せばいいというものではなく、重要な事は自分の中にハッキリとした明快なビジョンがある事。

    ・・・これが無ければ一生かかっても「より良い形」が出来上がる訳もないのだ。


    さて、まあこんな感じで・・・明日も粘土をとったりつけたり(作ったり壊したり)しながら彫塑作品を仕上げていくとしますか。
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    1. 2011/11/20(日) 23:51:12|
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