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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    日本野球発祥の地モニュメントの「 球 」。

    制作途中の日本野球発祥の地モニュメント 松田光司作石膏制作途中の「 日本野球発祥の地モニュメント 」 ボールの縫い目の部分を制作する前の状態。 (ボールの直径は67㎝)

    さて、このブログでも何度かふれている、「日本野球発祥の地モニュメント」・・・この彫刻ついてまた少し制作時の事を書いてみたい。(’10.4.23’10.8.22参照)


    前にも書いたが、この「日本野球発祥の地モニュメント」は2003年、私が38歳の時、制作したものである。

    その頃でもすでに、色々な彫刻を制作する経験は積んできていたのだが、このくらい大きな手をつくるのは初めての事。

    なにしろ180センチもある大きな手、・・・さて、どうやってつくろうかと色々とシミュレーションもした訳である。

    しかしまあ極端に大きいというだけで、基本的に拡大する方法論はいつもと同じで大丈夫であろうという結論に達したのであった。(’11.10.31参照)


    ただ、ひとつだけ頭を悩ませる事が・・・。


    それはボールの造形。

    悩んだ部分は、縫い目の作り方でも世界地図の作り方でもなく、・・・それは、「球」そのものの作り方なのである。


    完璧な真球とまではいかなくとも、それなりに正確な球でなければ、彫刻の見え方としてもおかしくなってしまう訳である。

    という訳で、まず手とボールは別々で作る事に決定。

    その後、いくつかの方法論はすぐに浮かんだのだが、何しろボール制作だけに時間をいっぱい割く訳にはいかず、短時間でしかも正確な球が出来る方法である必要があった訳である。


    ・・・で、結局、方法論としては、粘土は使わず石膏と風船を使い、ベニヤ板をゲージとして使用するやり方。

    当然、マニュアルなどある訳もなく、自分独自で考えた方法である。

    決してスマートなやり方でもないなぁと思いつつ、それでも結構正確に直径67㎝の石膏の球を3日ほどで完成させた訳だから、まずまずのペースであったのではないか。


    まあこんな事もありつつ、無事、モニュメント全体として完成させる事が出来たのであった。


    さてその後、彫刻家の友達から、設置されたモニュメントの感想として言われた言葉・・・。

    「いやぁー、まあ自分も彫刻家だから、あの手の部分の造形は『うん、分かる分かる。』っていう感じだったけど、・・・あのボール!・・・あれは驚いた、自分だったらどうやろうかって、ちょっと考えちゃったよ。」・・・との事。

    同業者はやっぱり見るところがそこなんだ、・・・などと思いつつ、・・・

    さて皆さん、もし「日本野球発祥の地モニュメント」を見る機会があれば、そんな視点から眺めてみるのも面白いかもしれませんよ。

    ぜひ、神保町「学士会館」まで足を運んでみて下さい。
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    1. 2011/11/07(月) 23:10:25|
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