FC2ブログ

    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    固くなった粘土の再生。

    10月のイチョウ 撮影 松田光司

    先日もふれたが、私が使っている「粘土」はこの文字の通り「土」で出来ているもの。


    「土」という事はつまり、水もかけずに外に放置しておけば、カチカチに固まってしまう訳である。

    しかし、普通の「土」がそうであるように、水をかければまた柔らかくなるのである。

    とは言っても、柔らかくなった状態というのと使いやすい状態というのは別な話。


    ・・・という訳で、固くなってしまった粘土の再生方法を書いてみたい。


    まず断っておくが、これも本当に色々なやり方があるので、ある一つの方法論としてはこんなやり方もあるのだと思って読んでほしい。

    さて、固くなってしまった粘土と言っても、大きく2種類に分ける事が出来る。

    まずは、完全に水分が抜けて、カラカラに乾燥してしまった粘土。
    それと、水分はまだ含んでいるのだが、固くなってしまった粘土。

    どちらも似たようなもので、たいした違いもないように感じるが、一応、別々に再生した方がやりやすい事はやりやすいのだ。

    どちらの場合も、簡単に言えば水を入れたバケツに固くなった粘土をつけ込んで、しばらく放置するという事なのだが、その水の中での粘土の反応が全然違うのである。


    まず、カラカラに乾ききってしまった粘土を水につけるとどうなるのかと言えば、・・・。

    その完全に乾燥した粘土が急激に水分を吸収しようとするため、水の中で粉々になるようなイメージで表面部分から分解されていくのである。

    これは目で見ていても形がどんどん崩れていくのが分かる位の速度なのだ。

    もし、この固まってしまった粘土が、あまりにも大きい場合は、金槌などで多少砕いてから水につける事をお勧めするが、20㎝位の塊ならば、一日もしない内に溶けるように分解されてしまうのである。


    さて次に、水分は含んでいるが固くなってしまった粘土の場合はどうなのかと言えば、・・・。

    実は水の中に入れてもほとんど変化はないのである。

    はなから水分を含んだ状態にあるので、特に急激に水分を吸収する事もなく、形もほぼ変わらない。

    という訳で、こちらの場合は、水分の吸収も本当にゆっくりとしか進まないため、出来る限り水に入れる前に粘土を小さくちぎっておく事をお勧めする。

    そうしないと、大きな塊のままでは、芯の方まで水分が中々まわってくれないのである。


    このように、それぞれ乾き方が違う粘土の水の中での状況を説明したが、・・・さて、その後どうするのか?


    まず、カラカラに乾いてしまった粘土の方は、バケツの底でほとんどドロっとした液体に近い状態になってしまっているのである。

    そこでまず上澄みの水をすべて捨てるのだ。

    その後、正式には布などを使い、こしたりするのが良いのだが、私はそうはしない。

    粘土板(ベニヤ板など)全体にドロっとした粘土を広げ、そのまま放置してある程度乾かしてしまうのである。

    乾かす時間は季節や温度、湿度、あとは粘土の量によっても違うが、1日も乾かせばだいたいまた練り直す事が出来る程度の固さになってくれるのである。


    さて次に、水分は含んでいるが固くなってしまった粘土の場合だが、実はこちらの方が簡単かもしれない。

    水につけておく時間は、そのちぎった粘土の大きさにもよるが、およそ1日くらいであろうか。

    こちらは、その粘土の大きさにとって丁度良い時間水に浸かった場合、練り直す必要がないくらい柔らかく使いやすい状態になってくれるのである。

    ただし、これは水に入れた粘土の状態をこまめにチェックしていないと、外側がやわらかくても芯が固いままだったり、もしくは全体が柔らかくなり過ぎたりする事があるのでそこは要注意である。


    こんな感じで、固くなってしまった粘土の再生をしているのだが、・・・まあ一番いいのは、粘土が固くならないよう、常々、保管している粘土の管理をする事・・・それが出来れば、こんな苦労はしなくて済むのだ。
    スポンサーサイト



    1. 2011/10/09(日) 19:03:35|
    2. 彫刻
    3. | トラックバック:0
    4. | コメント:0
    <<同時進行による制作について。 | ホーム | 既成概念を打ち破る?>>

    コメント

    コメントの投稿


    管理者にだけ表示を許可する

    トラックバック

    トラックバック URL
    http://mitsuji415.blog28.fc2.com/tb.php/524-19ecc4ac
    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)