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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    初めて作品が売れた時。

    現在制作中の作品(部分) 松田光司作現在制作中の作品 (粘土・部分)

    自分の彫刻作品が初めて売れたのは、今から約22年前、大学院の1年生の時であった。

    その作品は学部4年の時、制作したもので、それを買って下さったのは、彫刻専門の画商さんであった。

    その時はもう本当にうれしくて、自分の制作したものが、こうやって現実にお金になる事があるものなんだと、あらためて思った訳である。

    しかも売れた値段も、学生からすれば随分と大金で、結構驚くような金額であったのだ。

    とはいえ、それもたまたまの事で、さすがに学生の作品なんて、そうそうしょっちゅう売れるものではないと思っていたのであるが、・・・しかし、まだバブルの余波が残っていたのであろうか、・・・その後も大学院の間に作品が何点も売れたのである。

    まあ、経験も少ない若い学生の事、・・・その時はある意味、天狗になり、有頂天になっていた訳である・・・『もしかしてこのまま行けるんじゃないか?』・・・と。


    しかし、まあそんなものは実際、全然甘い考えだった事もすぐ分かり、その後、随分苦労もするのだが、・・・今こうして振り返ると、何だかんだ言って、最初に売れた一点目の存在というのは私の中で本当に大きなものであったと思えるのだ。

    要するに、その作品が売れるまでは、自分の作品を欲しがる人がいるとかいないとか、まったく考えた事もなかった訳である。

    簡単に言ってしまえば、学生として勉強中という意識しかなく、ある意味「習作」を一生懸命つくっていたという感覚だった訳である。

    自分の過去の作品の事を自分で評価するのも何だが、・・・実際、当時の作品を見ると、作品としての完成度はまだまだなところがあるが、純粋で真っ直ぐなパワーがストレートにドンっと伝わってくる良さがあるように見えるのだ。

    多分、当時、作品を買って下さった方々もそういったところを見て下さったのであろう。


    いずれにせよ、まだ将来どうなるかも分からない学生の作品を買って下さった方々には、あらためて本当に心の底から感謝である。

    あの一点目があったからこそ、 ・・・お陰さまで、今も何とか彫刻家として生きています。
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    1. 2011/10/04(火) 22:41:04|
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