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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    深読みする?

    川面 撮影 松田光司

    中学や高校の国語のテストの時、よく不思議に思っていた事がある。


    それは、・・・

    『この文章を読んで、作者の伝えたかった事を次のア~ウの三つの中から一つ選びなさい。』・・・といったような設問。


    さすがにこんなものは文章さえしっかり読めば、だいたい答えであろうと思える物が見えてくるのだが、・・・そのいかにももっともらしいまじめな答えが本当に作者の言いたかった事なのか?・・・と常々疑問に思っていたのである。

    作者(作家)というものは、果たしてそこまで模範的でそこまで道徳的な存在なのであろうか・・・と子供ながらに感じていたものであった。

    まあ、今にして思えば、学校の国語の教科書で取り上げるくらいだから、それほど反社会的で不道徳で不謹慎な作品は取り上げていなかったのかもしれないが、それにしても、その作者がもし生きているならば、その作品を通し伝えたかった本当の主旨、本音はどうだったのであろうかと直接本人に聞いてみたいものである。

    勝手な推測だが『ア~ウ』の三つの選択肢の中にはない、四つ目の答え『エ』が隠されているのではないかとついつい思ってしまうのだ。


    結局、作品などというのは、受け手が100人いれば100通りの解釈をしてくれる訳で、作者も驚くような深読みをしてくれる人もいれば、全く見当外れの解釈をしてくれる人もいる訳である。


    文章という言葉をあやつる世界の作家でさえ、このように思われたりするくらいだから、彫刻や絵画の作品ならば、余計に色々な解釈をされてしまうようにも思う。

    ただ、造形の世界の場合、基本的に作家は言葉に出来ない思いの部分を形に託していたりするので、それを他人が言葉によって解釈しようとしても元々限界があるのかもしれない。

    よくある事だが、その作品から受ける明快な印象よりも難解な作品評論文に出くわしてしまうというのも、そのせいかもしれないと思ってしまう。


    まあ、いずれにせよ思うのは、この創作の世界、『ア~ウ』の中に答えがある作家ばかりではない、
    ・・・という事だけは、確かなような気がする。
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    1. 2011/09/30(金) 23:30:02|
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