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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    インスピレーションについて再び。

    山の木 撮影 松田光司

    インスピレーションというのは以前にも書いた通り、どちらかというと、暇な時より忙しい時に降りて来る事が多い。(’10.5.10参照)


    今朝も、さあ制作するぞと思いつつ、コーヒーを飲んでいると、いきなり作品のインスピレーションが数点自分の中に降りてきたのである。

    そうそう忘れてしまうような事もないのだが、やはり気になるので、クロッキー帳に軽くメモ程度に作品の絵を描いておく事にしたのだ。

    ・・・で、それも描き終わり、ちょっと一安心といったところで、何気なくクロッキー帳をめくっていると、
    ・・・何とビックリ!・・・

    今現在制作している彫刻作品のクロッキー(速写で簡略化して描いた絵)が出てきたのだ。


    実は驚いたのには訳がある。


    今制作している作品というのは、震災被災地の復興への願いを込めた作品だったので、当然制作しだしたのは震災後になる訳である。

    イメージするものは「再生」とか「復活」といったもの。

    しかし実は、実際その作品のインスピレーションが降りてきたのは震災より前で、いつか制作しようとクロッキー帳に描いておいたものであったのだ。

    とはいえ、この作品は頭の中で鮮明に存在していたものだったので、特にクロッキー帳で確認するという発想もないまま、制作を開始した訳である。
    (・・・正直に言うと、クロッキー帳に描いておいたという事実すらすっかり忘れていたのだ。)

    ・・・で、私の中では、その作品のインスピレーションが降りてきたのは、震災よりほんのちょっと前?・・・くらいに思っていたのだが、クロッキー帳に書かれていた日付を確認してみると何と、
    ・・・「 2010年3月5日 」・・・驚く事にちょうど震災の約一年前だったのである。

    確かに「再生」とか「復活」といったイメージが降りて来るのには、色々な意味合いがあるのだが、まさか一年前にこうなる事を予測していた訳でもあるまいに・・・。


    この事実を知って思った事、・・・

    もし、一年前、2010年3月5日に私の中に降りてきた作品を、そのまますぐに制作していたとしたら、きっと似たような形でも、今制作しているものとは全く違った作品になっていたのではないか?

    実際には他の作品制作に忙しく、気になりつつもこの作品の制作には取りかかっていなかった訳である。


    やはり、作品というものは必然性を持って、出るべき時に出てくるものなのだと改めて思った。
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    1. 2011/09/09(金) 20:33:40|
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