FC2ブログ

    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    継続する事の難しさ。

    夏の厳美渓 撮影 松田光司

    アートの世界は本当に不安定なもので、「 継続してやっていく事 」というのは、本当に大変な努力と忍耐力が必要だと感じている。


    売れっこ作家となるのはごく一握りであるし、しかもその売れっこ作家状態もいつまで続くのかも分からない。

    前にもこのブログで「彫刻科を卒業した人は今何を?(’10.10.16)」という事について書いたが、実際、彼らも様々な職業に就く前には、彫刻家として活動していた人もいっぱいいる訳である。

    しかし、厳しい事を言うようだが、活動初期に作品が2~3点売れた、という程度ならば学生でもある事だし、また、まぐれという事もある。

    この世界で継続してやっていくという事は、・・・その、2~3点売れた、という状態をコンスタントに一生続ける事が出来るかどうか?・・・という現実と向き合っていく事なのである。

    それが出来ないならば、別な仕事で生活の糧を得つつ、作品制作も出来る環境を作っていくしかないのだ。


    私の場合、始まりがそれなりに好調であったため、一生それが続くものだと思い込んでいたりもした。

    ・・・しかし、そう甘い世界ではなかったのだ。

    ものすごくいい状態が続いたかと思うと、一気に冷え込んだ状態が続いたりして、・・・それが延々と波のように繰り返すのである。

    繰り返すと言っても、その周期も不定期で、波の形も無茶苦茶、・・・見通しの立てようもないのだ。


    私が学生の頃、彫刻家として活躍しまくっている先輩に、「いつ頃からこの世界で安定して食べていけると感じましたか?」と聞いてみた事があるのだが、答えは・・・

    「いや、今でも全然安定していないし、必死でやっているだけだよ。」・・・という答え。

    当時、40歳は越えていたその彫刻家の人の答えに、『こんなに活躍している人でもそうなんだ。』
    ・・・と、ショックを受けたものである。


    今現在の私も、当時のその彫刻家の人と似たような年齢になってしまったが、・・・・正直、この質問をされたら、答えは同じ事を言ってしまうであろう。

    多分、そんな不安定な状況をも楽しんでしまう術を見つけた人が、この世界で継続してやっていけるのであろうと思う。

    綱渡りのような人生だが、その分、充実感は人一倍あるような気がする。


    ・・・なんて、勝手な事を言ってみても、実際、周りの支えなくして、今の私は間違いなく存在していないのだ。

    あらためて思うが、・・・こんな私でも支えて下さっている方々には、本当に心の底から感謝の気持ちでいっぱいである。

    さあ、明日も彫刻家を続けられる事に感謝しつつ、制作に打ち込んでいきますか!
    スポンサーサイト



    1. 2011/09/05(月) 23:33:12|
    2. 彫刻
    3. | トラックバック:0
    4. | コメント:0
    <<類は友を呼ぶ。 | ホーム | 空。>>

    コメント

    コメントの投稿


    管理者にだけ表示を許可する

    トラックバック

    トラックバック URL
    http://mitsuji415.blog28.fc2.com/tb.php/494-82d74808
    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)