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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    立体のとらえ方。

    厳美渓で見かけた木 撮影 松田光司

    彫刻家をやっているとよく耳にするのだが、それは、「自分はどうも立体をとらえるのが苦手で、・・・。」といった言葉。


    私は元々、立体を立体としてとらえる事に何の大変さも感じる事なく、スムーズにこの世界に入ってしまったので、正直その感覚はよく分からなかったのだ。

    しかし、そういった人達の話を聞くと、なるほどそういった苦労があるものなんだ、・・・とあらためて考えさせられるものであった。


    ちなみに、私が立体をとらえるやり方というのは、以前からふれている通り、常につくっている反対側を意識し続けるといったもの。

    さらに言うと、やはり常に考えているのは、そのまわりに流れる空気感、・・・つまり塊の方だけを意識するのではなく、その空間の中、その形がどのように存在しているのか、空間に及ぼす影響を見極めつつ、空間と塊との境界のせめぎ合いの中、その立体の形を追求していっている訳である。


    こんな感じの話をすると、立体把握が苦手な人からすると、そんなやり方はとても真似できるものではないし、あり得ないというのだ。

    しかし、その人は、何とか自分なりに立体をとらえようと色々な人に聞いたりしながら考え、試行錯誤した結果、何とか立体把握が出来るようになったというのだ。

    当然、その人独自の方法という訳でもないらしいのだが、私にとってそれは新鮮で面白いやり方であった。


    その方法とは・・・。


    ガラスなどの透明な板が、何枚も重なるように並べてある状況を頭の中で想像してほしい。

    そのガラスの板、一枚一枚には輪郭線だけの絵が描かれているのだが、その絵とは立体を輪切りにした状態の輪郭線を描いたものなのである。

    つまり、立体というものは、平面をいくつにも連続させた集合体である・・・と、その人は考えた訳である。


    確かにこの方法ならば、立体把握が苦手な人でも、立体に対するイメージを描きやすくなるのかもしれない。

    一つの物事に対し一つの方法論しかない、などという事は決してないのだ、・・・とあらためて思った。
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    1. 2011/08/31(水) 21:52:59|
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