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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    ある作家の矛盾。

    小さな橋 撮影 松田光司

    かなり昔の事になってしまうが、ある作家の矛盾する話をひとつ。


    その作家は現代アートと呼ばれる分野の作家で、それこそ色々なタイプの作品を制作していた。

    ・・・で、たまたま私がその作家のアトリエに顔を出した時には、木の葉っぱを使った作品を制作していたのである。

    その作家のアトリエ周辺は住宅地だったのだが、まだ所どころ、手つかずの自然が少し残っているような場所だったのである。

    そういった場所に生えるある一種類の木の葉っぱだけを大量に収集し、作品の材料としていたのである。


    私は、ふとその葉っぱの事が気になり、手伝いをしている人に話を聞くと、・・・「最近、近所にあるこの葉っぱ、ほとんど僕らで取りつくしちゃったからさ、結構遠くまで遠征しているんだよね。」・・・との事。


    『いや、それってどうなの?』と思いつつ、その作品のコンセプトらしきものを、さりげなく探ってみると、・・・「人間による自然環境破壊への警鐘。」・・・といった感じのコンセプトだとか・・・。

    ・・・って、思いっきり作家自身が自然破壊してるんですが!?  ・・・と思いつつ、その事を手伝いの人に尋ねてみると、

    「・・・だよね・・・。」  ・・・ウーン、やっぱり。


    まあ、これは極端な例だが、本末転倒とはこういう事を言うのであろう。

    「作品のためだから。」という事で、すべてが許されるなどと考えてしまうのは、それこそ作家の思い上がりにすぎないのだ・・・と、私は思う。
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    1. 2011/08/27(土) 19:43:28|
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