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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    今のアートの価値観からすると、・・・。

    セミの抜け殻 撮影 松田光司

    あくまで印象の話なのだが、アートにおける依頼制作とか頼まれ仕事というと、何だかお金だけが目的?・・・のような感じに思う人もいるかもしれないが・・・。


    しかし、もしそう思っている人がいるならば、それはとんでもない誤解である。

    例えば、・・・
    自由気ままに心の趣くまま純粋な気持ちで制作した作品だけが、後世にのこるような傑作になり、依頼主の依頼通りに制作した作品は、どこにでもあるような普通の作品になる、・・・
    などという事は絶対にないし、ハッキリ言ってそんなもので、傑作駄作が決定する訳がない。

    ちょっと考えれば分かる事だが、過去の人類の至宝とも言える芸術作品の数々、・・・これはほとんどが依頼主の依頼による依頼仕事の作品なのである。

    レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、等々、有名な芸術家の名前を出し始めたらきりがないが、世紀の大傑作と呼ばれるような作品のほとんどが、当時の権力者や教会からの依頼により制作されているのである。

    当時の偉大な芸術家と言われる人達が、

    「自由気ままに心の趣くままに制作できなかったから、いい作品が出来なかった。」

    ・・・などという訳がないであろう。

    彼らは、依頼主から事細かくしつこいまでに色々と指示を出されようが、そんな事は当たり前にこなしてなおかつ、作家としての個性を出し、傑作として後世に作品を残しているのである。

    芸術家と言われる人達が、誰の依頼を受ける事もなく、自由気ままに作品を制作し、その作品が売れるようになったのは、長い歴史からすればつい最近の事なのだ。


    こういった観点から考えれば、芸術における頼まれ仕事というのは、決して「売り絵」のような普通の作品ばかりが出て来るという訳ではなく、今現在においても、後世に残るような大傑作が生まれる可能性は、充分にある訳である。

    依頼主は、決して媚を売ったような作品を欲しがっている訳ではないのだ。
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    1. 2011/08/10(水) 20:59:18|
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