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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    ブロンズ像に赤い服?

    小さな実 撮影 松田光司

    昨日の夜のニュースで知ったのだが、大阪でブロンズ像19体に赤い服が着せられていたとの事・・・。


    この件に関しては、私は完全に彫刻家側の視点から意見を述べる事になるのだが、・・・。

    率直な感想を言ってしまえば、正直、・・・面白いとは思わない。


    ちょっと極端な例えを出してしまうが、・・・

    ルーヴル美術館の「ミロのヴィーナス」に赤い服を着せたらどうであろうか?
    ミケランジェロの「ダヴィデ像」に赤い服を着せたらどうであろうか?
    ロダンの「考える人」に赤い服を着せたらどうであろうか?

    あと、彫刻に限らず、芸術というくくりで考えれば、・・・

    絵画作品の一部分を、見知らぬ他人の身勝手な思いだけで、布で隠したらどうであろうか?
    プロのバレリーナが踊っている時に、自分のメッセージ伝えたさに無許可で舞台に上がるのはどうであろうか?
    プロの交響楽団が演奏中に、ニュースになるからという理由で、名前も名乗らず突然舞台に上がるのはどうであろうか?


    結局、そういった行為というのは、創り手の意図するところと全く違った意味を持つ事になってしまう訳である。


    それはそれで面白いではないか、・・・と言うならば、まず当たり前の話として、創り手やその遺族、管理団体の許可を取る事が大前提であるのだ。


    彫刻の話に戻すが、こういった行為に対し、事前に相談さえあれば、
    作家によっては、「面白いから、ぜひどうぞ。」という作家もいるであろうし、「絶対、駄目だ。」という作家もいるであろう。

    今回のこの行為の裏には、多分、何かしらメッセージがあったと思うのだが、はっきり言って、彫刻を制作した側の意思は全く無視、・・・どころか、その作家の思いを踏みにじっている訳である。


    まあ、自分の名前も出さず、許可も取らず、こういう行為をやったからこそ、ニュースとして取り上げられた訳で、多分、目的のほとんどを達成出来たのであろうと推測出来る訳だが、・・・正直、私から言わせれば、身勝手な思いを持つ人達に、これらの彫刻作品がうまく利用されただけ、・・・という印象なのである。

    もし、何かしら次のアクションがあった時に、また違った印象を抱くかもしれないが、今この時点での、この情報に対する私の思いはこんなところであろうか。


    ちなみに、私の彫刻だったらどうなのかと言えば、・・・
    事前の相談が必要なのは言うまでもないが、その趣旨に対し、賛同、共感出来る場合に限り、協力を惜しまないものである。
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    1. 2011/07/28(木) 22:05:07|
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