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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    名前を呼ぶという事。

    Yukoレリーフ(部分) 松田光司作「 Yukoレリーフ 」 (テラコッタ・部分)

    非常勤講師をやるようになってからの話。


    非常勤講師なので学生と接する時間が極端に短いのだが、学生の名前はなるべく覚えて、出来る限り名前で呼ぶようにしている。

    ・・・と言ってもすべての学生という訳にはいかず、実技の授業などで学生が自由に動き回れるような授業では、ほとんど名前を覚える事が出来ないまま、全授業を終了してしまう事が多い。

    しかし、学生の席が固定された授業ならば、名前も覚えやすいため、1日の間に30人くらいまでならば覚える事が出来るようになった。

    しかしこれは、非常勤講師を始めた頃からすぐに、学生を名前で呼ぶようにしていた訳ではない。


    では何故、名前を覚え、名前で呼ぶようにしたのかと言えば、・・・?


    これは10年ほど前の話になる。

    まあ正直、自分は非常勤講師なので初期の頃は、学生とは学校を通しての長い付き合いというより、授業の中だけの短い付き合い、と考えていた訳である。

    なので、名前など覚えなくても「はい、そこの君。」とか、「あなたはどう思う。」とか、そんな感じで授業を進めていたのである。

    しかし、どうも学生も聞いているようで聞いていないような、微妙な反応が多いように感じたのである。

    最初は気にせずやっていたのだが、ある時、何気なく学生を名前で呼んでみると、見事に反応が良かったのである。

    今までピントが合わずボケていた画像のピントがピタッと合ったような感覚とでもいおうか・・・。

    どこの誰とも分からない「そこの君」とか「あなた」とかではなく、その人本人を指す固有の名前。

    ただ単に、覚えた名前を呼ぶという行為をしたに過ぎないのだが、これがこれほど、意識をこちらに向けてくれる力になろうとは、・・・正直、想像以上の出来事であったのだ。


    しかし、とはいえ、瞬時に気合いで覚えた名前は、・・・残念ながら忘れるのも早い。

    勝手な事を言って申し訳ないが、学生のみなさん! 印象に残る作品さえつくってくれれば、比較的名前もずっと覚えている確率も高くなりますから(・・・なんて言い訳したりして、・・・)。
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    1. 2011/07/02(土) 20:52:39|
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