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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    当たり前と思っている味。

    春日井の水田 撮影 松田光司

    先日、実家に帰った時、父としゃべっていて、父の昔話で盛り上がった。


    父の話は、色々と聞いているはずなのだが、意外と初めて聞くような話もあったりして面白い。

    いろいろと話したのだが、例えば食べ物の話。

    以前に父の作る料理の話を書いた事があるが、それとはまた別な話。


    父は京都の福知山と言うところの出身で、それこそ日本昔話に出てくるようなのどかな山里といった場所に住んでいた。

    私も小さい頃はよく連れられて行ったものだが、当然、食べ物はものすごく美味しく、毎回行くのが楽しみであった。

    しかし、父は、子供の頃、食べ物を美味しいと思った事などないと言うのである。


    なぜ?・・・戦争の事とか関係しているのか?・・・と思い質問してみると、

    例えばお米にしても、野菜にしても、川魚にしても、そこでとれる食材の味以外、経験した事がないので、その味が当たり前の味だと思っていたそうなのである。

    つまり、他の地域の食材と自分の地域の食材と比べた事などなく、一つの食材に対し、一種類の味しか経験していないという事なのだ。

    という訳で、周りからすると、ものすごく美味しいと感じる食べ物も、その味以外知らない父は、それが当然の味と思って食べていたというのだ。


    これを聞かされた時、考えてみれば、自分は小さいころから、こんな経験はしていないのだと気づく。

    当時でも、スーパーに行けば、今ほどでないにしても、色々な地域の野菜や肉を、売っていたのである。

    一つの食材に対し、一種類の味しか知らない、・・・という事はない。


    父は、その後、名古屋の方に住む事になるのだが、福知山を出て初めて、自分が小さいころから食べていた食材がものすごく美味しいものであったのだと痛感したそうである。


    私が思うのと、父が思うのでは全く違うが、あらためて、故郷の味と言うのはいいものだなぁ、・・・と父と話していて再認識する私であった。
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    1. 2011/06/25(土) 18:18:03|
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