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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    野球殿堂入りレリーフも完成間近。

    野球殿堂入りレリーフ修正途中 撮影 松田光司修正途中の野球殿堂入りレリーフ。

    今日は遠藤アートブロンズに行ってきた。


    野球殿堂入りレリーフが仕上げの段階に入ったので、その形のチェックに行ってきたのである。

    毎度の事ながら、遠藤さんはしっかりといい仕事をしてくれているので助かる。

    順調にいけば、今週中にも完成するであろう。


    さて、今日はせっかくなのでブロンズ鋳造に関して、ほんの少しだけだが話してみたい。

    鋳造というのも色々なやり方があるのだが、私が今までやってもらってきた事で言うと、
    「ガス型(砂型)鋳造」と「ろう型鋳造」の二つが主な技法として挙げられる。

    それぞれに特色があり、作品により使い分けをしたりするのだが、当然、ブロンズ屋によっても使い分けする時の考え方は違う。

    ただ、自分が経験した事で言えば、「ガス型(砂型)鋳造」は大きな彫刻、「ろう型鋳造」は小さくて細かい彫刻で使う技法といったイメージがある。

    以前にも書いたが、私が学生の頃、自分の作品をブロンズにしたいがために、ブロンズ屋さんで一通り経験させてもらった鋳造技法は「ろう型鋳造」であった。

    この「ろう型鋳造」というのは、作業工程の中で、彫刻の形を文字通り「ろう」に置き換えてしまう状態があるのだ。

    当然、「ろう」なので、この状態は暑さ(特に夏)には非常に弱い訳である。

    私が通ったそのブロンズ屋では「ろう」に置き換えた彫刻を水槽につけて冷やし、変形するのを防いでいた。


    その点、「ガス型(砂型)鋳造」は形が変形する事はないのだが、やはり細かく複雑な形には、あまり向いていないように思う。

    複雑な形の場合、内型を細かくいくつにも分けなければいけないのだが、その分、ブロンズに吹き上がった後、修正すべき箇所も増えてしまうのだ。

    ちなみにこの「ガス型(砂型)鋳造」というのも文字通り、砂とガスを使用する。
    特殊な砂を使い、型を成形するのだが、その砂で出来た型にガスを注入する事により、その砂型がカチカチに固まるのである。

    作業を見ていて思うのは、このいくつにも分ける内型の「数、位置、大きさ、形」により、後々の作業の大変さが全然変わるように思える。


    このようにそれぞれの技法には一長一短あるものだが、そこはプロ集団のブロンズ屋さん、・・・毎回、納得のいく仕上がりで、我々作家を満足させてくれるのである。


    参考までに、今回の野球殿堂入りレリーフは「ガス型(砂型)鋳造」によるもの。

    7月下旬ごろには東京ドームにある野球体育博物館で、このレリーフは見る事が出来ます。 
    皆さん、楽しみにお待ち下さい。
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    1. 2011/06/20(月) 21:27:11|
    2. 彫刻
    3. | トラックバック:0
    4. | コメント:2
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    コメント

    ろうは、確かに

    細かい作品には向いてますけど、彫刻にも使っているとは(^^;
    かなり硬い材料じゃないと、相当な変形が想像できますね。
    知る限りでは、自転車のパイプ継手までかと思ってました。
    奥が深い世界ですね~。
    1. 2011/06/21(火) 22:53:39 |
    2. URL |
    3. こうだ #-
    4. [ 編集 ]

    Re: ろうは、確かに

    ブロンズ鋳造に使うロウの詳しい成分は分かりませんが、
    とにかく、修正作業の時に熱中しすぎると、いつの間にか熱で変形してしまうので
    かなり気を使っていたように記憶しています。
    ちなみに今行っているブロンズ屋さんでは、ロウの状態になった作品を冷蔵庫に入れて
    変形しないようにしていました。
    本当にブロンズ鋳造技法も色々とあって奥が深いです。
    1. 2011/06/22(水) 10:52:42 |
    2. URL |
    3. 具象彫刻家 #-
    4. [ 編集 ]

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