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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    作品とは、社会との接点である。

    妖精卵 空―覚醒Ⅱ(部分) 松田光司作「 妖精卵 空―覚醒Ⅱ 」 (部分)

    普通に生活していると、社会との関わりというのは、たいてい自分自身が窓口となる訳である。


    しかし、私のように彫刻家として作品をつくっている場合、社会との接点、窓口というのは、その役割を作品が果たしてくれたりするのだ。

    常々言っている事なのだが、作品とは自分の分身であり、自分の子供のような存在でもある訳である。

    すると作品というのは、私が語るよりも、はるかに雄弁に何かを訴えかけたり、感じさせたりしてくれるものなのである。

    しかも、私が亡くなってからも、その思いを形にした彫刻は残っていくのである。

    つまり、私一人が一生の間に出会うであろう人々の数は、ある程度限られ、それほど多くはないと思うのだが、私の作品が出会う人々の数はそれこそ、無限に近い数かもしれないのである。

    今はまだ、少ないが、私の事を知るより先に、私の作品の方を知っている、・・・という事も徐々に増えてきているのだ。

    私としては前々から言っている通り、自分の名前など一切残らなくても、作品さえ残ってくれればいいという考えを持って制作している訳である。

    実際残るかどうか別にして、千年後、二千年後の人達が、「この造形物、誰が一体何の目的で、何を考えながら作っていたんだろう?」・・・などと思ってくれる姿など想像すると、それだけでも楽しいし、それは確実にその作品が、私と未来の人との窓口となってくれた状態と言える訳なのである。


    どんな作品にも、その人が生きた証、その人の思いがいっぱい詰まっているのだ。

    そこに説明文などなくとも、その作品に気持ちを近づければ、その思いのかけらは何か感じ取れるはずである、・・・と私は信じている。
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    1. 2011/06/19(日) 18:20:58|
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