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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    画商さんも面白い。

    垂れ下がるイチョウの枝 撮影 松田光司

    今まで個展を開催してくれた画商さんに限らず、色々な画商さんと話す機会があった訳だが、やはり画商さんも面白い人が多い。


    数年前、とあるギャラリーでの、ある画商さんの話。

    そこのギャラリーで数名の作家と画商さんと色々な話をしていた訳だが、その流れの中で、画商さんが次のような事を話し出した。

    「でもあなたたち作家って、よく平気で作品なんか発表しているよねぇ。私から言わせれば、作品なんて自分の内側をすべてさらけ出すようなもんじゃない。・・・という事はつまり、全裸で街角に立っているようなものだからさあ、・・・私だったら恥ずかしくてそんな事とても出来ないわ。・・・やっぱり作家って変わっているというか、自己顕示欲が強いっていうか、・・・まあでもそんな全裸で街角に立つような行為を積極的にサポートしようってんだから私も相当な変わり者か(笑)。」

    これには私も含め、そこにいる作家みんなが笑ってしまった。・・・確かに言い得て妙である。



    さて、また別な画商さんの話。

    その画商さんは、ある大企業に勤めていたのだが、そこをやめての画廊経営であった。

    美術は当然好きだが、画廊を始めた当初、美術界の最近の状況は新鮮に初めて聞かされる話が多かったらしい。

    その中のひとつ。

    「いやー、企業に勤めていた頃は、コンセプトなんていうものは、単なる能書きというか説明というか、あくまで商品を売るためだけの補足として考えていたものだったんだよね。
    ある意味、お金に直結するものすごく俗っぽい事として捉えていたんだけど、・・・。まさか美術の世界でコンセプチュアルアートなんていう、説明や能書きみたいな俗っぽい事が大事だ、なんて世界があるなんて思いもしなかった。芸術家なのに、わざわざ自分の作品を売るための戦略の言葉まで考えているみたいでなんか違和感があったなぁ。」

    まあ、確かにその世界にはその世界なりの価値観がある事は言うまでもないが、・・・この画商さんの言葉に妙に納得してしまう私であった。



    さらに別な画商さんの話。

    画商さん:「今、ちょっと彫刻家の先生のところ行ってきたんだけどさぁ。なーんか怒られちゃって。」

    私:「えっ、なんで怒られたんですか?」

    画商さん:「いやぁ、その先生が言うにはさぁ『俺ら作家が命を削って作品つくっているのに、あんたら画商はそれを右から左に移すだけで、何割もお金ぶんだくって、いい気なもんだ。』って言われちゃったんだよね。・・・でも僕ら、基本的に作家の敵じゃないから、味方だから。敵対視されても困るんだよね。松田さんは分かってくれるよね。」

    これは、私がまだ20代前半のころ、画商さんとしゃべった内容、・・・・分かっています。画商さんは心強い味方です。


    まあ、他にも画商さんの面白い話は色々とあるのだが、また思い出したら書く事にしよう。
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    1. 2011/06/05(日) 19:00:29|
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