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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    彫刻の移動。

    色々な道具類 撮影 松田光司

    彫刻家というのは、基本的に3次元の立体を扱っているので、空間把握が得意な場合が多い。


    当然、元々得意という場合もあるが、鍛えられてより空間把握が得意になっていくという事もある訳である。


    この空間把握という事で思い出すのが、大学の頃の彫刻科の決まりごと。


    これは毎年1月末ごろに必ずやっていた事なのだが、自分たちのアトリエの作品や道具、材料をすべて撤去して、アトリエを完全に空っぽの状態にしなければいけなかったのである。

    つまり、これは大学受験に備えるため。

    普段、学生が使っているアトリエがそのまま受験生の試験会場になるのだ。


    通常、一つのアトリエを6人~10人くらいで使っている訳である。・・・まあ、だいたい想像がつくと思うが、・・・普段は物や作品も多く、ゴチャゴチャしていて決して綺麗と言える状態ではない訳である。

    これをすべて外のオープンスペースに、各講座ごとに割り当てられた区画に積み上げるのだ。(当然、時間制限もあり。)

    正直、割り当てられる区画は広くはない、・・・よほど上手く工夫して積み上げないとその場所に収まらないのだ。

    しかもそこに置くのは材料や道具だけでなく、壊れやすい石膏の作品やテラコッタの作品なども当然置かなければいけない訳である。

    一年生で初めてそれを経験した時は、・・・『こりゃ無理だろ?本当に収まるのか?』と思ったものである。

    しかし、いざやってみると、・・・頭と体は目いっぱい使ったのだが、何とも信じられない量の荷物が、その範囲内に収まってしまったのである。

    これは、毎年必ずやらなければいけないので、経験する度に、より速くより上手に出来るようになっていったものである。

    この作業を、毎年経験しているのとしていないのでは、相当、空間把握の能力が変わるような気もする。


    私の場合、この能力は今現在、・・・車への作品の積み込み、アトリエの整理整頓の時など、いかんなく発揮されており、とても役に立っている事は言うまでもない。
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    1. 2011/05/18(水) 20:02:39|
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