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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    「 運慶展 」・・・不動明王は何歳?

    金沢文庫近くの海 撮影 松田光司

    先日、今現在金沢文庫(横浜市)で開催されている「運慶展」を観てきた。


    一番の目的は「不動明王」。

    以前のブログでもふれたが、('10.7.7'10.7.8参照)江ノ島大師に御安置した不動明王を制作するに当たり、京都、奈良、鎌倉近郊のお寺で不動明王を拝観出来るところはほとんどまわったのである。

    その内の一つが、今回展示されている「浄楽寺の不動明王」であったのだ。

    計算してみると、何と実に19年ぶりに観る事になる訳である。

    当時、ものすごく強烈なインパクトと圧倒的な存在感を示していたあの不動明王、・・・果たして今観るとどう感じるのか、何か違ってみえるのか?・・・とワクワクしながら会場へ足を運んだ訳である。


    さて、その結果はと言えば、・・・やはり当時感じた印象とは違った感覚にみえたのである。


    何が変わったのか?


    私が彫刻家として経験を重ねた年数による影響?・・・いや、それもあるかもしれないが、そんな事よりも私の歳。

    当たり前の話だが私の歳が増えたのである。

    ・・・何が言いたいのかと言えば、不動明王に年齢の概念があるのかどうか知らないが、像から感じ取れる歳の事についてなのである。

    19年前に観た時、私は26歳、・・・明らかに不動明王の方が重く威厳のある年上の存在のように見えていたのである。

    しかし今の私は45歳、・・・こういう表現をしていいのかどうか分からないが、不動明王が『重く威厳がある』と言うよりは、迫力のある元気のいい若者に見えたのである。


    正直、『あれ?この不動明王ってこんなに若々しい表現だっけ!?』と本気で思ってしまったのである。

    考えてみれば、鎌倉時代に45歳まで生きる人もほとんどいなかったようなので、もし不動明王のモデルとなったような人がいたとしても、今の私よりも年下であろうと推測される訳である。

    さらに言うなら、モデルが26歳より年下だった可能性も高いが、当時の人は老けるのも早いので、26歳の時の私からすれば年上に見えてもおかしくないのである。


    まあ、今回の事を簡単に言ってしまえば、私が不動明王の風貌よりおじさんになった、・・・というだけの話なのだが、自分が歳を取ると、こういう見え方の変化もあるものだと、何だか妙に得心してしまう私であったのだ。


    さて、私のどうでもいい話はさておき、金沢文庫の「運慶展」・・・ものすごくいいです。
    私は初めて金沢文庫に行ったのですが、周りの環境や建物も見応えがありました。

    3月6日まで開催しているそうですので、ぜひ、足を運んでみてください。
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    1. 2011/02/27(日) 10:05:58|
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