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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    兄弟姉妹の顔。

    「歩人」と「時」 松田光司作
    「 歩人 」 (左側)   と  「 時 」 (右側)   この二人は姉妹なのだが、・・・似てる?似てない?

    兄弟姉妹の顔というのは、似ている場合もあれば、似ていない場合もある。


    普通の見方をすれば、この通りなのであるが、彫刻家の目で観察した時、似ていないと思われている兄弟姉妹でも全てとは言わないが、似ていると感じたりする事があるのだ。

    どういう見方をしているかといえば、単純な話、「骨格」を見ているのである。

    決して雰囲気でもなければ、髪型でもないし、ましてや化粧でもない、・・・とにかく顔の「骨格」の部分を見るのだ。


    これは彫刻を勉強した人なら分かると思うが、初めて彫刻を習おうとする時にやる事が、大抵「首像」か「手」の制作なのである。

    基礎を勉強するために特に「首像」というのは絶対に必要不可欠な題材になる訳である。

    そこで、色々な事を教わるのだが、しつこく言われるのがやはり「骨格」なのである。

    どうしても、初めて首像をつくろうとする人は、「目、鼻、口」といった比較的はっきりしていて分かりやすく、取っ付きやすい所からつくりたくなるものであるが、彫刻制作の場合、それでは立体としての顔になっていかないのである。

    絵のような平面ならば、とりあえず、目鼻口を描いただけで何となく顔らしくなってしまうのだが、彫刻でベースも出来ていないのに、目鼻口をつくってしまうと、全く顔になってくれないのである。

    そのベースとなる部分が「骨格」と呼ばれる部分なのである。

    顔の骨格と言ってもピンとこないかもしれないが、顔の中ではっきりと骨の形が分かる場所がいくつかあるのだ。

    これは自分で自分の顔を触ればすぐ分かることなのだが、・・・まず「額」そして「鼻の付け根辺り」、「あごの先端」、「ほお骨」である。

    どの部分も皮膚が薄く、触るとすぐ骨の形に行き当たるはずである。

    要するにこの形がいい加減だと、立体としての顔になっていかないという事なのである。


    ・・・さて、ここで最初の話に戻るが、つまり彫刻家というのは、この部分を観察する癖がついているため、似ていないと思われている兄弟姉妹でも骨格の部分が似ていれば、「似てる!」と感じたりする事がある、・・・という事なのだ。
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    1. 2011/02/22(火) 12:53:54|
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