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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    作品の型。

    「精霊卵-久」の石膏割型 撮影 松田光司「 精霊卵-久 」 の石膏割り型。(4つのピースに分かれるようになっている。)

    このブログでも度々登場しているが、粘土で作品をつくっていると、作品の型というものをつくることが多い。


    私の場合、基本的には「型」というのは石膏でつくるものの事を言う。

    少し「型」の目的、役割について語ってみたい。

    前から触れている通り、粘土の作品というのは、そのまま長期保存しておく事が難しいのである。(というか無理?)

    制作しているとき以外にはビニールをかけ、密封しておくのだが、やはり途中水をかけなければ、どんどん硬くなっていくのである。

    という訳で、作品が完成した時には「石膏取り」という作業を行い、粘土作品を石膏作品に移し変えるわけである。

    この時、「石膏型」を作るのであるが、実はこの「石膏型」、石膏取りの作業の過程の中で、最後は粉々に壊してしまうものなのである。もったいないようだが、この「石膏型」は残らないのである。

    要するにこの時作る型というのは「石膏取りの作業のためだけに存在する型」という事が言えるのである。


    それに対し、石膏型として残すパターンの型もあるのだ。

    それは主に、テラコッタ(素焼き粘土)作品をつくるための型。

    前にも少し、書いているが、テラコッタ作品も、複雑なものは1点ものの作品として終わりなのだが、レリーフやシンプルな作品などはエディションをつけ、何点か同じものをつくったりするのである。

    その時用いる型取りの方法が、「割り型」というやり方なのである。

    文章で説明するのは難しいが、型がいくつにも分かれるように作り、その型一つ一つが「抜け勾配」になるようにつくる、というものなのである。(上写真参照

    この方法を用いると、同じ作品が何点も制作出来ると言う事なのである。

    しかし、実際には型からはずしてそのまま完成と言う事はなく、一点一点丁寧に修正し、仕上げて完成という訳なのである。


    これ以外にも、私が用いる方法では、『シリコン型』というのがあるが、またこれについてはいつか説明したいと思う。


    いずれにせよ、彫刻家のアトリエというのは作品だけでなく、その型まで保管しておかなければいけないため、どんどん狭くなっていってしまうのだ。

    ・・・さて、そろそろアトリエの整理整頓もしないとなぁ・・・。
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    1. 2011/02/08(火) 19:16:32|
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