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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    よくある質問。

    宇都宮の雪 撮影 松田光司

    以前にも書いたが、「どの作品が松田さんにとって一番の作品ですか?」といったような質問はよく聞かれたりする訳である。('10.5.24参照
    実はこれと同じくらいよく聞かれる質問がある。


    それは、・・・

    「どの作品が、一番つくっていて大変でしたか?」 という質問と 「どんな顔が、一番つくりづらいですか?」・・・といったような質問。


    もうさすがにこう言った質問にも慣れてしまったが、最初の頃というのは、自分の中では分かっていても人に説明する仕方が分からず、戸惑ったりもしたものである。

    しかし、今なら明快に答える事が出来る。 その答えとは・・・。


    「つくるのが大変な作品もないし、つくりづらい顔もない。」という事。


    そう、これが答えなのである。


    この事に対し、詳しく説明するならば、まず質問の設定自体が、私の中では変換される事になるのだ。

    まず、「どの作品が、一番つくっていて大変ですか?」という事に関して、・・・。

    つくる時に大変で時間もかかってしまうような作品と言うのは、私にとっては本当にワクワクしながらの制作になる訳で、つくっているのが楽しくてしょうがないといった作品、・・・という意味になってしまうのだ。

    したがって、「つくるのが大変」と言う概念とは違った観点から制作を進めているため、「つくるのが大変な作品はない。」というのが正解になる訳である。


    次に「どんな顔が一番つくりづらいですか?」という質問に対して、・・・。

    確かに肖像彫刻などで、中々似てくれないなぁ、と言う事もあったりするのだが、それは自分が必死になっているのを楽しんでいる状態であって、決して苦しんでいる状態ではないという事なのである。

    またもう一つ言うならば、しわが多いとか少ないとかと言うのはそれほどつくりづらさに影響する訳ではなく、どちらかと言うと写真が古くピンボケで骨格が分かりづらいなどといった時の方が、やはり時間もかかったりするのである。
    しかし、『だから大変、だからつくりづらい』という訳ではなく、やはり完成の道のりを楽しんでいる自分が確実にいる訳である。

    したがって「つくりづらい顔もない。」と言うのが答えになってしまうのだ。


    結局、つくり手と言われる存在は、どんな物やどんな事象に対しても、そこに何か面白みを発見出来てしまう性質を持った人達なのかもしれないと思う。

    まあ、そんな訳で今日も粘土と格闘しながら、ワクワクしながら、制作を進めていく私であった。
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    1. 2011/01/30(日) 18:09:56|
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