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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    水底に眠る美女。

    麗静(下半身部分) 撮影 松田光司
    「 麗静 」 (石膏、下半身部分)

    特に意味もなくこのタイトルを付けてしまったが、この上写真は以前12月7日のブログでも紹介した「麗静」の下半身部分である。


    では何故、この石膏像を水槽に沈めているのか?

    雰囲気のある写真を撮るため?・・・いや違う、石膏同士をくっつける時に石膏像に水を含ませる事が重要なためである。

    石膏を使った事がある人ならば分かると思うが、石膏というのは、石膏の粉と水を混ぜ合わせてつくるものなのである。

    で、その混ぜ合わせた石膏は約20分~30分かけてゆっくりと硬化していく訳である。
    そして石膏の性質上、その硬化途中ならば、すでに固体となっている石膏にも柔らかい石膏はつける事が出来、それが固まった時には一体化するものなのである。

    しかし、この時条件があって固体になっている石膏の方がカラカラに乾いていては石膏が上手く
    くっ付かないのである。

    水と石膏の粉を混ぜ合わせる事による化学反応で石膏は固まるのであるが、カラカラに乾いた石膏に水で溶いたばかりの石膏を付けると、乾いた石膏の方が水分を吸い取ってしまうのだ。

    すると溶いたばかりの石膏の水分が減ってしまう事になり、硬化不良のような状態になるのである。

    一応固まる事は固まるのだが、くっ付いていると言うよりは、乗っかっているだけといった感じで、修正のため少しでも削ろうとするとポロっと取れてしまうのである。


    という訳で石膏像に修正のため石膏を新たに付けたい時は、上写真のようにたっぷりと水分を含ませるのである。

    乾き具合によっては霧吹きの水をかけるだけで充分だったりもするが、今回は完全に乾燥していたので水槽に浸けた訳である。

    あと、何だかんだ言いながら、石膏を削って仕上げていく時には、石膏がカラカラに乾いていた方が削りやすく、またシャープな仕上がりになるので、石膏像の修正仕上げの時には、水に浸ける、乾かす、・・・そしてまた水に浸ける、乾かす、・・・の繰り返しになる訳である。

    こんな工程を経て、水底に眠る美女・・・「麗静」も仕上げられていくのである。

    来年1月、ギャラリーシエールでの公開をお楽しみに!
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    1. 2010/12/19(日) 19:32:01|
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