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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    エディションについて。

    紅葉のじゅうたん 撮影 松田光司

    昨日、少しブロンズ作品の「数もの」と言う話をしたが、今日はブロンズ作品の「エディション」という事について話してみたい。

    まずエディションを知らないという人のために簡単に説明させていただく。

    分かりやすい例で言うと、版画の世界。

    版画と言うのは版木を使い何枚も同じものを刷る事が出来る訳である。
    しかし、ただ無限に刷り続ける訳ではなく、最初に何枚刷るのか決めておくのである。

    その決めた数がエディションと呼ばれるものなのである。
    例えば「32/100」と書いてあれば、「この版画は100枚刷ったうちの32枚目の作品ですよ。」と言う意味になるのだ。


    それと同じ発想で彫刻の世界でもブロンズやテラコッタ作品ではエディションが存在するのである。

    要するに一つの型から同じ作品を何点も抜くという事であるのだが、・・・・実はこの点数、決まり事がない。
    それぞれの作家が自分で決まり事を作り、点数を決めているのだ。

    一昔前であるならば、作品から型を取る技法も限られており、原型を傷めることなく型を取れるのが8点くらいが限度であろうと言われていた。
    そのため、エディションも8点くらいが妥当であろうと考えられていたのである。

    しかし、今は少し様子が違う。
    型どりの技法も色々と開発され、何百点ブロンズに抜いても原型は傷まないという方法が存在するようになったのである。

    そうなるとエディションも作家が自由に100点でも200点でも・・・と考えたくもなるが、実際そうはならない事の方が多いのである。
    はっきり言ってしまえばブロンズ作品もよっぽど売れっ子作家でもない限り、そんなに売れるものでもないし、同じ作品の数が多く出回るという事は市場価値も下がる訳である。

    細かくデータを取って調べた訳でもないが、まわりに聞くとやはりだいたい8点くらいという数が多いようである。

    当然であるが、エディションなどまったく考えないという作家もいる。
    ブロンズとはいえ、1点しか抜かないという作家もいるであろうし、売れれば売れた分だけいくらでもブロンズにするという作家もいるであろうし、本当にそれぞれであるのだ。


    ちなみに私は基本的に、立体8点、レリーフ10点と決めている。
    昨日のブログで紹介した「干支ウサギのような企画もの」の時などは点数を変える事もあるが、まあ8点くらいというのは妥当な数字であるように思う。
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    1. 2010/12/03(金) 21:48:17|
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