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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    やる気がまったく出なかったあの頃。

    イチョウの落ち葉 撮影 松田光司

    さすがに最近はやる気が出ないという事も少なくなった。
    しかし、以前にもふれたとおり、私は高2の終わりごろから高3あたりは本当にやる気をなくしてしまった状態にあったのだ。


    当時はよく分からなかったが、今にして思うと、ある意味「燃え尽き症候群」のような感じがあったのではないかと思うのだ。

    中学から始めたバスケットボール、これはあの頃の私にとって、やはり全てであったのだ。
    「バスケットボールをやっている自分=自分」のような錯覚があり、バスケットをやっているからこそ学生生活も成り立っている、というような感覚になっていたのである。

    特に中学、高校の頃というのは基本的に自分に自信が持てないような時代であった。
    だが、「自分の存在の主張、自分の立ち位置の確認、自分が存在する事の意味」・・・これらすべての事がバスケットをやっている事で保証されているように感じていたのである。

    しかし、自分の中では絶対的な保証となっていたバスケットも、高2の終わりごろ美術方面に進もうと決めた時、中途半端では駄目だと思いスパッとやめてしまったのである。

    これですべてのエネルギーを美術の方に注ぐ事が出来る・・・・と思ったのが間違い・・というか読み違いであったのだ。

    そのまま美術に「100」のエネルギーを注ぎ込むつもりでいたのに、バスケットをやめてしまった衝撃により、それが「0」・・・どころか「-100」になってしまった感覚に陥ってしまったのだ。

    今現在の視点から見れば、この時期というのは自分自身が全く別の人間に生まれ変わろうとしている訳だから、こんな状態になるのもある程度やむを得なかったのかなぁと納得出来る部分もあるのだが、・・・当時の自分にそんな余裕の視点などある訳もなく、ただただ焦りの中、自暴自棄になっていくだけであったのだ。

    -100から0への出発みたいな感じになってしまったのであるが、素直にマイナスが減るはずもなく、逆に-150になってしまったりと、焦れば焦るほどプラスの方向へは向かっていかなかったのである。

    どこに光を見出していいのか全く分からなかったが、とりあえずは美術にしがみつく以外、他になす術を知らなかった、というのがその時の現状であったのだ。

    時間だけが無駄に過ぎていくように感じていたが、実はその時間だけが唯一の特効薬でもあったのだ・・・と後になって気付く。

    元々17~18の頃などというのはエネルギーがありあまっている年代である。

    マイナスと思いこんでいたエネルギーも知らない内にマグマのように地下深く徐々に徐々に溜まっていっていたのである。
    その爆発のきっかけはやはり大学受験であった。

    といっても大学受験で一気に爆発し、受験において力を発揮したという意味ではない。
    受けた美大すべて不合格となった事により、それがエネルギー大放出のきっかけとなってくれた・・・という意味なのである。

    これでようやく目が覚め、地下深く溜まった莫大なエネルギーをやっとすべて美術の方に向ける事が出来たのである。

    それからは美術に対し、100どころか150?200?のパワーを持って取り組む事が出来るようになっていったのである。


    何ともやる気の起きないだらだらした状態を、こうして何とか脱する事が出来た訳だが、やはり何だかんだいっても 「やりたい事があったという事実。(内的要因)」 そして 「美大受験が全滅してしまったという事実。(外的要因)」 この二つが私を引き上げてくれる要因となってくれた訳である。

    (現在10代の)Tさんへ、
    やる気が出なくて焦っている場合、何かのきっかけで内側にたまったエネルギーが一気に放出する事がいつかあるかもしれない。
    後はその時、自分が本当にやりたい事が見つかっている事を願うのみである。
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    1. 2010/11/23(火) 13:56:24|
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