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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    味覚の話。

    梨 撮影 松田光司

    さて、1~2週間前の暑さが嘘のように涼しい。味覚の秋だから、という訳でもないが少し味覚の話を・・。
    いつもの事ながら、味覚について専門家でも何でもないので、経験からの話である。


    私のような40代の人たちには特に多いと思うのだが、小さい頃から食卓には醤油とソース、塩、そして必ず、化学調味料が置いてあるのが普通であった。

    何を食べるにも化学調味料をふりかけていたように記憶している。
    これも適量ならば何も問題がないのだが、そこは子供の事である。大抵の場合、かけ過ぎてしまうのである。

    かといって、特に気にする事もなく、そんな食生活のまま大人へと成長していくのであったが、・・・・ある時それが一変する。

    それは、私が22~3歳の頃、今現在の妻と付き合い出すようになってからの事である。
    彼女の作る料理は煮干や昆布からダシをとるという昔ながらの料理法であった。

    しかし悲しいかな、化学調味料で慣らされていた私の舌には、味が足りないようにしか感じなかったのだ。

    『なんか味の薄い料理を作る人だなぁ、・・。』と思っていたのだが、やがてそれが自分の勘違いだと気づく。

    その料理をずーっと食べ続けている内に、食堂の料理では舌がしびれ、化学調味料の味が気になってしょうがない、という状態になっていったのだ。

    そうなってからは自分でも驚くほどに、化学調味料以外の味覚についてもどんどん敏感になっていったのである。

    きっかけは妻なのだが、記憶をたどってみてはじめて、それ以外にも原因がある事に気付く。

    それはやはり子供の頃の事に遡るのだが、化学調味料ではないもう一つの食環境の話。

    祖父の家は兼業農家、そして親戚には漁師の叔父がいた。
    当然、畑から採ったばかりの野菜や果物、新鮮な魚介、海藻類など、しょっちゅう口にする機会があった訳である。

    今思い返してみても、この時食べた食材以上に美味しい食材を私は経験していない。

    要するに子供の頃、確実に美味しいと思われる味が、知らない内に私の舌に叩きこまれていたのである。
    つまり私の妻は、この時鍛えられていた私の舌を見事に復活させてくれたという事なのだ。
    あらためて妻と祖父、親戚の叔父に感謝である!

    雨のにおい。」 の話ではないが、常に五感を研ぎ澄ませておくというのは本当に重要であるとつくづく思うものである。
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    1. 2010/09/30(木) 15:48:18|
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