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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    「作家もの」って?

    バター 撮影 松田光司

    数年前にある雑貨屋さんで体験した話である。ちなみにもう今はその店はないのだが、・・・。


    その店は色々と凝った感じの雑貨を取り扱っていて、中には多少高いが「作家もの」の商品も置いてあったりする店であった。
    近くの店という訳でもないので、用事が出来た時、ついでに寄る事が出来れば寄ってみるというような感じであった。

    さて、そんなある日その店で、木を彫って制作された品のいいバターケースを発見。
    お店の人に聞くと、「作家もの」でフタの具合もピタッと丁度よく、とても使いやすいとの事。

    やはり多少高かったが、気に入ったので早速購入した訳である。

    ・・・・ところが、家に帰り実際、市販の普通サイズのバターを入れてみて、びっくり。
    2~3ミリほどフタが浮いてしまってピッタリと閉まらないではないか。

    あれ?と思ったが、とりあえず店に連絡を取る前に、幾種類かの市販のバターを買って実験してみたのである。
    すると、同じメーカーのバターでもフタの閉まる物と閉まらない物がある事が分かったのだ。

    その実験結果をふまえ、店に連絡を取ったところ、第一声が『んっ?!』と思えるものであった。

    「あー、その商品は作家ものですからねー。そういう事を言われても困るんですよねー。」・・・・といったような返答。

    この店員の「作家もの」という言葉の響きの中には、作家が勝手に自由気ままに作った作品なんだから、買い手はそれをそのまま受け入れて当然、といったニュアンスがあるのであろう。・・・・まったく見当はずれの勘違いなのであるが。

    私も人間が出来ている訳でもないので、当然カチンときた訳である。
    ぐうの音も出ないくらいに理路整然と理詰めでその店員をさとし、とりあえず作家と呼ばれる人に連絡をとってもらったのである。

    数日後店から連絡が・・・・しかし、結果は期待外れ。
    「その作家の方も、自分で色々と市販のバターを買って試したけど、全部きちっと入ってフタは閉まった、と言ってましたが・・。」

    この瞬間、この店もこの作家と呼ばれる人も、何を言っても通じる相手ではないと感じ、もう何も言うまいと思ってしまったのである。

    これは普通に日用品として使う道具である。
    道具であるからこそ作家の気付いていない情報を提供しただけなのだが、その対応ではどうなんだろう?と思ってしまった。

    ちなみにこの商品、「作家もの」と言うわりに、その木製バターケースのどこにも作家のサインは入ってはいなかった。
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    1. 2010/09/25(土) 11:55:06|
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