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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    作品制作を終える瞬間とは?

    結実子さん首像制作ラスト 撮影 松田光司結実子さん首像制作ラスト

    終わりがないと思える、作品制作の終わりの瞬間。それは一体どういったものであるのか?


    今日はまた、結実子さんに来てもらった。「結実子さん首像」最終段階である。(5月31日6月20日6月27日7月11日8月7日参照)

    という訳で私にとっての制作終了とはどんな状態の事をいうのか語ってみたい。

    まず言えるのは、やろうと思えばいくらでも制作というのは続いてしまうという事。
    『ここで終わりだ。』と自分の中で宣言しない限り、へたをすると一生一つの作品を作り続けてしまうという事も有り得る世界なのだ。

    ではどこが終わりなのか?

    例えば、納入期限がある作品に関して、期限が来たら終わりなのかと言えば、・・・・確かにそこで終わりである。
    ならば、期限のない作品はどうなんだ、という事になるのだが、これについて少し詳しく語ってみたい。

    一番基本的なパターンで言うと、この大きさの作品に対してはこのくらいの時間が必要、という時間が長年の経験でだいたい決まっているのである。
    そのある程度決まった時間の中で、自分がその時出来るすべての事をやり切った時が、制作終了の時となるのだ。

    その一つの作品に対し、その時、自分の内側に湧き上がったエネルギーをすべて燃焼し尽くすといった感じであろうか。
    こういう表現をしてしまっていいのかどうか分からないが、終わりの瞬間というのは、達成感というより、その作品に対し、すっかり冷めてしまい興味を失った状態であるように感じていると言ってもいいのかもしれない。

    これはその作品に対し、愛情を失うという意味ではなく、もう自分から独立していってしまったのだから、これ以上私が面倒をみなくても大丈夫だろう、・・・といったような思いである。

    基本的に自分の中で完成したと思った作品に後から手を入れる事はない。もしあったとしても、それはその作品を利用し、別な作品をつくろうと思った時だけである。

    結局、「作品完成」という概念はまさにそれぞれの作家の思想、信条そのものが如実に表れる部分なのであろうと思う。

    さあ、「10年モデル」の結実子さん、いよいよ作品の完成である。発表は11月の名古屋個展か、来年1月の宇都宮での個展。どうぞお楽しみに!
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    1. 2010/08/28(土) 11:02:06|
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