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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    形と色の関係。

    不動心エスキース(石膏) 松田光司作
    「 不動心エスキース 」 (石膏) 1988年(大学4年に制作) h32×10×9㎝

    別にそんな難しい専門的な話をするつもりもないが、形と色の話を少し。


    一般論としてだが、彫刻と絵画と比べた場合、絵画の方が携わる人も多く、裾野も広い。

    何故か?

    ちょっとここから持論を展開させてもらうが、自分が経験した事も含め、語ってみたい。

    自分の子供が小さい時には、いろいろなおもちゃを与えた訳であるが、最初に反応を示したのは形ではなく色の方であった。
    二人子供がいるのだが二人とも似たような反応であった。
    赤や青や黄色といった、ハッキリした色に興味を示したのである。
    どのくらいの期間であったとか、そういうのは忘れたが、形に興味を示し、認識し始めたのは結構あとであったように記憶している。

    このある意味本能のような現象、やはり人類が生き抜いてきた環境が関係しているのではないかと(勝手に)考える。
    ジャングルや草原で暮らす事を考えると、敵というのは草木で隠れ、全体の形を把握しづらい状況で近づいてくる訳である。
    一瞬の判断に頼らなければならない時、人はその敵の全体の形を認識する前に、その色だけで瞬時に判断していたのではないか?

    形より先に色に対し敏感でなければ、生き抜いてこられなかった?と私は勝手に推測する訳であるが、・・・専門家ではないので本当のところは分からない。


    さて話を戻すが、彫刻と絵画に対して、私自身もその二つをそれぞれに、みようと思う時、明らかに違う見方でみているのだ。

    簡単に言ってしまうと、彫刻は「みよう」と意識をしなければ目に入ってこないのだが、絵画は「みよう」と思っていなくても勝手に向こうから目に飛び込んでくる感じがあるのだ。

    大人になった今でも形の刺激より色の刺激の方が強く感じているのである。

    当然、個人差があるのは分かっているのだが、実際、彫刻に携わる人の数と、絵画に携わる人の数が、それを如実に現わしているのではないかと思う。

    まあ私の場合、だから彫刻に色を塗ろうとか、どうしてやろうとか言うのはないが、やはり彫刻家である以上、「形あっての色」という基本的な姿勢を崩してしまっては意味がないように感じる。

    色の重要性もよく分かっているのだが、いい加減な形というのは色で誤魔化せるものではないのだ。・・・・やはり「形」を極めていこう、とあらためて思う。
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    1. 2010/08/27(金) 12:48:11|
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