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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    東京という場所。

    東京ドームホテル42Fより 撮影 松田光司

    私のような田舎から出てきた人間からすると東京と言うのは、パリやニューヨーク、ロンドンと同じくテレビ画面で見る世界であった。


    当然、初めて一人で東京に出て来た時には緊張したものである。

    東京で暮らし始めてすぐに祖母から来た手紙にはこんな事が書いてあった。
    「・・・光司、気をつけよ。都会は悪の吹きだまりじゃ。・・・」
    思わず笑ってしまったが、東京と言うのはきっと怖い所に違いないというイメージも確かにあったと思う。

    東京生まれの人からしたら当たり前のことでも、やはりすべての事が新鮮に感じられたものである。
    例えば鉄道路線の多さ、そして高層ビルの規模、人のやたら多い事、当たり前に走る高級車、夜になっても暗くならない街、・・・ひとつひとつ書きだしたらきりがないが、本当にすごい所だなぁと思ったものである。

    笑われるかもしれないが、このすごい大都会東京で何とか頭角をあらわしてやりたい、何とか一旗揚げてやりたい、と強く願っていたものである(・・・というか今でもそう思ってがんばっているのだが、・・・)。

    今は東京の隣の県に住むが、実際の恩恵もはかりしれないものがある。
    私の彫刻は九州から北海道までさまざまな県に設置、収蔵されているのだが、そのほとんどすべてが、東京の画商を通してのものなのである。

    地方の情報が一旦東京に集まってくるのだ。しかもそれが情報だけに留まらず、実際の活動、行動へと変換されるのだ。
    恐るべし東京のパワーと思ってしまう。

    誰もが考える通り、こうやって都会で得るものがあれば、失ったものもあるだろう。
    しかし私は失ったかもしれない事に対し、一切の後悔はない。

    何故なら今現在、私が生きている意味でもある「彫刻をつくり続ける」という行為が、実際出来ているから・・・。

    この行為を続ける上において、この地は私にとって必要で住まわされている場所なのであろう・・と考える。
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    1. 2010/08/11(水) 12:21:32|
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