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    彫刻家 松田光司のひとりごと―思いつくまま―

    彫刻の制作をしながら日々思いつくことを書きとめる。

    画商さんとの会話。

    不動心Ⅱ(大学院修了制作展) 松田光司作「 不動心Ⅱ 」(本小松石)大学院修了制作展

    私が20代の頃、お世話になった画商Fさんとの会話をふと思い出したので書いておきたい。





    もう17~8年くらい前の事になるが、関西方面にこの作品「不動心Ⅱ」を納めにいく車の中での会話である。

    Fさん:「松田さんのような作家の人たちと違って、僕ら画商は商売に行く時、7割くらいの力でいくようにしているんだ。」

    私:「へーそうなんですか?でも何故7割なんですか?」

    Fさん:「商談が成立すれば、何も問題ないけど、ダメだった時のダメージがきついんだよね。だから自分の中に余力を3割くらいは残しておかないと次が続かないんだ。」

    私:「なるほどそういうわけですか?」

    Fさん:「それと100%売る気まんまんで行くとお客さんもちょっとひいてしまうしね。少しゆとりの部分もとっておかないと話もすすまないんだ。」

    私:「確かにそういう所もあるでしょうね。」

    Fさん:「でも松田さんみたいな作家が7割の力でつくりましたなんていったら絶対売れないし、僕も売りたくないよね(笑)」

    私:「確かにそうですね(笑)。僕は普段から100%作品に注ぎ込むんだといってますけど、それは正解なんですね。」

    Fさん「そうそう。」

    当時、作家側の視点しか持たない私にとって、Fさんの話はとても新鮮なものであった。
    立場が違えば考え方も違う、しかしそこには売り手のプロとしての100%を感じたものである。

    本当に何気ない会話であったが、何故だか私の頭の片隅に記憶として残っている。

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    1. 2010/07/06(火) 17:49:37|
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